コロナ渦での険しいお墓参り
とみタクシーの運転手Tです。
岡山県緊急事態宣言中!ではありますが、
~目的のある~思いのある~
そんな外出は何としてでも叶えていただきたいと思っています。
3密は回避できている場所
『お墓参り』でした。
ケアマネ様からのご相談でした。
・ご家族がお墓をきれいにされた
・きれいになったお墓をご主人に見ていただきたい
・お墓まで階段が5段ぐらいある
・舗装されていない道
・屋外は車椅子を使用されている、屋内は歩行器を使用されている
と目的地での介護に不安を持たれており、他に依頼する先が見当たらない感じでした。
私の第一印象は「行ける!」と「何としてでも行く!」
お墓参りはご先祖様へあいさつする場所です。これまでの感謝と自身の報告やこれからのことをお願いする場所でもあります。本人様の状態にもよりますが、人としての『思い』のある行事です。
これまでお手伝いさせていただいた外出を思い返すと
『本人様の思い』が強ければ強いほど、外出先では普段では思いもよらない考えられないような能力を発揮される傾向があります。また、ご先祖様のお導きもあると信じれる出来事が何度もありました。
しかし、現地を確認すると・・・
・・・足場が思ったよりも悪く、険しかったです。。。手すりもないーー。
これはもう、本人様の思いの強さに賭けるしかない!そんな思いでした。
当日の天候は曇り空です。暑くもなく寒くもないちょうどいい気候でした。 天国のご先祖様が味方してくれている。。。
階段前までは車椅子で難なく行くことが可能でした。そして車椅子のブレーキを止めた瞬間!お声掛けするまでもなく、お客様自身で立ち上がろうと身体が前かがみになりました!
この瞬間、"行ける!この方には思いがある!"と確信し、すぐに私も介助に入りました。
普段はバリアフリーの場所を歩行器ですり足で歩かれている足が、上がる上がる!体重移動、バランス保持に注意してお身体を支えさせていただきました。そして見事、階段上りを達成!壁を支えに奥様にご主人を保持していただき、急いで車椅子を階段の上まで運び、座っていただきました。車椅子でガタガタの砂地を移動介助し、目的地のお墓へ到着。
奥様からお墓をどのようにしてキレイにされたかの説明を、涙を流しながら聞かれていました。それを見ている奥様も涙目に。。
お墓に向かって合掌され、帰路につきました。
今度は、階段をおります。上るときよりもバランスを保持することに苦慮しましたが、奥様の支えもあり、無事おりることができました。
目的地が3密回避されていれば、コロナは関係ないですね。
お客様やそのご家族、その支援者であるケアマネ様もそうですが、みなさまの思いが強ければ強いほど、このタクシーは頑張れます。
『一期一会』
お客様にお会いしている、この日、この時、この瞬間は二度と戻っては来ません。特に思い入れの強い方には、後悔したくない思いがあります。こちらもその思いに失礼とならないように、悔いの残らないように全力を尽くします。
ご相談、ご利用ありがとうございました。